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2015-01-06

「セクシャル・マイノリテイ」について

カテゴリー > cat2 友美の議会質問集

「セクシャル・マイノリテイ」についてお伺いします。

「セクシャルマイノリティ」とは「性的少数者」とも言います。
性的少数者とは同性愛や性別に違和感を感じる人々や性同一性障害など、人は異性を愛するのが当然とか・心と体の性別が違うことなどありえないとか・性別は男と女しかない…と信じて疑わない多数者からみて少数者という事です。
私がセクシャル・マイノリテイーに関心を持ったのは、私の事務所にインターンに来た学生が「私は同性愛者です」とカミングアウトしたのがきっかけでした。
19歳になる彼女に「来年は成人式だね。
着物は用意したの?」と聞くと「着物は着ない」「じゃ、服で行くんだね」というと「いいえ、私は同性愛者ですから」と言葉がかえってきました。
正直なところ私はびっくりしました。
どうしていいかわかりませんでした。
次にどう対応していいかもわかりませんでした。
そして、そういう友達の中には、学校の制服のスカートをはくのが嫌で、不登校になってしまう子も多いこと。
いじめや引きこもり、自殺してしまう子もいること。
自身も学生時代スカートをはくことに抵抗があったこと。
そしてこのことは、親に今だ言えない悩みを持っていることなど話してくれました。
彼女から後日来た手紙の中には「インターンシップで何よりうれしかったのは、カミングアウトした時に、親身になり、興味をもって聞いてくれたこと。
勇気を出して自分をさらけ出し、声にしていくことの大切さを実感した」とありました。
彼女は今、多様な性を認める社会への実現を願って法律の分野での仕事に就くための勉強に励んでいます。
私自身彼女からカミングアウトされるまで、そのような人たちを「異質な人たち」「テレビの中の話」「海外の話」と自分とはちがう遠い話だと考えていました。
それを今は心から申し訳なく思っています。
調べれば調べるほど、身近な問題であり、学ぶ機会もなく、人づてに聞いた偏見や思い込みが流布しているということも痛感致しました。

そこで、セクシャル・マイノリテイーについてもう少し詳しく説明させていただきます。
セクシャル・マイノリテイーは、よくアルファベットのLGBTで表されます。
Lはレズビアン、女性に惹かれる女性、Gはゲイ、男性に惹かれる男性、Bはバイ・セクシャル(両性愛者)、Tはトランスジェンダー(性同一性障害)のそれぞれの頭文字を取った表記が一般的に使われています。
しかし、個々人のセクシャリテイーいわゆる性的特性の現実はもっと複雑で、身体の性、心の性、好きになる性の組み合わせなので、実際には多様性があり、世の中にはLGBTというキーワードだけでは捉われない人もいます。

電通総研が2012年調査した数字によりますと、なんと人口の約5%の割合で存在している結果も出ています。
また、当事者500人へのアンケートではその中の60%が、誰もその事実を公表していないという、結果もあります。
それからもう一点。
私たちがきちっと認識しておかなければならないことは、同性愛に関し1992年世界保健機構WHOは「同性愛はいかなる意味でも治療の対象とはならない」と宣言し、日本精神学会も1995年WHOの見解を尊重すると表明し、文部省も1994年に指導書の「非行性」の項目から同性愛を除外しているということです。
このように、現在、同性愛そのものは疾患とはされはていません。
すなわち、一般社会規範との適合性等から思い悩み、うつ病などの精神疾患を発症するのは、同性愛者が差別視されるという社会的病理にこそ、その最大の原因があると言わなくてはならないのです。
たしかに、2004年に施行された「性同一性障害者の性別の取り扱いに関する特例法」以降、性同一性障害については一定の理解が進みました。
しかし、その他の多数のセクシャル・マイノリテイについては、いまだに正確な情報はもとより、一般的な社会的知識も充分に行き渡らず、その同性指向や性別違和感ゆえに、家庭、学校・職場・地域などあらゆる生活の場で、依然として多くの誤解や偏見がまかりとおっているのが偽りのない現実であります。
その反面、一方でセクシャル・マイノリテイが、世の中をユニークな視点でとらえ、様々な分野で社会にも貢献しているという具体的な例も数多くあります。
しかし大半は、周囲の理解を得られず、その悩みをどこにも相談できずに孤立を深めてしまっているということなのだと思います。

生あるものはすべて、権利の主体として生命のあるかぎり、人間としての尊厳を社会的権利として侵されることなく、自分の可能性に挑戦することができ、未来に希望を見出すことができ、その中で自分らしさも大いに発揮できる。
そのような環境こそ整備されなくてはなりません。
それこそが、一人ひとりが主体者となって生きることにもつながり、社会全体が好転への道を歩むものと確信をし順次質問をしてまいります。

まず最初に、「セクシャル・マイノリテイ」について県の認識をお伺いいたします。
2008年12月国連総会に性的指向と性自認を理由とし、人権侵害の終焉を呼びかける共同声明が提出されました。
これは世界人権宣言60周年を迎えた国連総会に合わせ、66カ国が共同提出したもので、日本も賛同に名を連ねました。
そのような流れの中、昨年暮れには日本でも性同一性障害で、女性から性別を変更した男性に、法律上の父と認めた最高裁の判決が示されました。
さらに、セクシャル・マイノリテイへの差別禁止や配慮を明確に打ち出す自治体も出始めています。
そこで、人権啓発を推進する立場から、セクシャル・マイノリテイに関する本県の率直な認識をお聞かせいただきたいと思います。

第2点目にセクシャル・マイノリテイの方からの相談及びセクシャル・マイノリテイに関する啓発についてお伺いします。
セクシャル・マイノリテイの方々は、社会の無理解により学校や家庭、職場などでのいじめ、ハラスメントの被害が多く、自殺を考えたことがあると答えた当事者は、約70%に達しています。
当事者の方からは「相談窓口があるということが、まず自分が認められていると思える。
自分たちを受止めてもらっていると思える。
救われる思いがする」と言っておられます。
神奈川県では、人権窓口一覧の中で「いずれも性的マイノリテイ専門の機関ではありませんが、お話を伺っています」と注釈付きながら、いくつかの相談窓口が明示されています。
そこで、直ちに、専門の相談機関の設置は難しいかもしれませんが、セクシャル・マイノリテイの方が相談できる窓口について、今後、どのように取り組んでいくのかお聞かせ下さい。
また、一般啓発を推進する立場から、こうした方が差別や偏見に苦しまないようセクシャル・マイノリテイに関する啓発にどのように取り組んでいるのかについてもお聞かせ下さい。

第3点目に、職員の研修・啓発についてお伺いいたします。
大阪市の淀川区ではゲイを公表する大阪・神戸米国総領事館のリネハン総領事と区長との対談が発端となって、LGBT支援宣言をおこないました。
職員研修や正しい情報の発信に力を入れ「行政が動くことで当事者を(見える存在)にし、一人ではない」というメッセージを懸命に伝えています。
ここに研修を終えた職員の声があります。
簡単にご披露します。
LGBTについて考え方が変わった。
まず、知ることから始まると思った。
LGBTの方に対する抵抗があったが、今回の研修で抵抗がなくなった。
少しでも行政で力になれたらよい。

受講前、LGBTの方に対し対応ができると答えた職員は、2割しかいませんでしたが、受講後は7割という結果をもたらしています。
このように、セクシャル・マイノリテイに関する職員の研修の効果は大きいものと考えられますが、県職員に対する研修の現状と今後の取り組みについてお聞かせ下さい。

第4点目に学校での対応についてお伺いを致します。
学校に関しては「性同一性障害」を中心にお伺いを致します。
性同一性障害とは身体の性と心の性が一致しない状態をいいます。
つまり、心は男性、身体は女性。
あるいは心は女性、身体は男性。
状態であり、性別違和感のため、自分の身体の性を強く嫌い、その反対の性に強く惹かれた心理状態が続きます。
私が読んだ、性同一性障害の方が書いた「ダブルハッピネス」という本の中には「誰にも打ち明けられない悩みを抱えたまま、僕は中学生になった。
胸も少しずつ膨らみ始め、それまで感じていた心と体の「違和感」は、確信に変わっていく。
自分に対する激しい「嫌悪感」を持つようになったのもこの頃である」と表現しています。
岡山県のジェンダークリニックの調査によれば、受診者の過半数が自殺念慮を持ち、自傷や自殺未遂に至ったものは28%を超える数字となっています。
自殺念慮の発生時期の第1のピークは思春期であり、第2次性徴による身体の変化による焦燥感、中学での制服の問題、恋愛の問題などが重なる時期となっているとありました。

2010年2月埼玉県の公立小学校では2年生の男の子が女の子として登校が認められました。
これを受けて4月には文部科学省から都道府県の教育委員会等へ「性同一性障害の生徒に対する教育相談の徹底と本人の心情に配慮した対応を」の通知が出されました。
さらに、2012年1月に性同一性障害の診療のためのガイドラインが改定され、学校においても性別違和感を持つ子どもの支援を考える機会は増えてきています。
そこで質問いたします。
先日、文部科学省が、初めて「学校における性同一性障害に係る状況調査」を実施するということが報道されました。
学校には、少なからず性同一性障害の生徒が在籍すると考えられますが、現在、学校では、性同一性障害の児童生徒に対してどのように対応されているのかお聞かせ下さい。
私はこの問題を通し、ジェンダーにとらわれない意義を大きく感じました。
誠意ある答弁を期待致します。

答弁

○県民生活部長

セクシャルマイノリティに関する質問のうち、まず、人権啓発を推進する立場からの認識についてでございます。
本県では、様々な人権に関する意識調査を5年間毎に実施しておりますが、この中で性的少数者の人権上の問題について、平成19年度に引き続き、昨年度、平成24年度の調査においても取り上げています。
調査結果では、「性同一障害、性的指向に対する理解がない」と回答された方が47.2%、「偏見により差別的な言動を受ける」と回答された方が35.2%に上っており、こうした問題に関する人権啓発の必要性を認識しているところでございます。
本県では、平成13年2月に策定した「人権教育・啓発に関する愛知県行動計画」におきまして、基本的な考え方として、少数者を尊重し、少数意見などにも十分な配慮をすることとしており、性的少数者に関しましても、研究会等でテーマとして取り上げるなど、啓発活動を実施してきているところです。
現在、この行動計画につきまして、先程の県民意識調査結果や、人権上の課題があることを明示する方向で検討しているところです。

次に、相談窓口及び啓発の取組についてお尋ねいただきました。

まず、相談窓口についてでありますが、現在、人権啓発ガイドブックなどにおいて、女性、子どもなどの分野ごとにご案内をしているところですが、性的少数者の方にかかわる相談窓口として掲載することを調査してまいりたいと存じます。
次に、啓発の取組についてでありますが、あいち人権啓発プラザでは「性的少数者と人権」といった啓発パンフレトの配布や関連する図書の貸出しを行っております。
また、地域の人権啓発の担い手でございます市町村の職員を対象とした市町村人権啓発指導者研修会において、性的少数者に関する人権上の課題もテーマの一つとして取り上げ、無理解や誤った認識による人権問題が発生しないよう研修を行っているところでございます。
今後とも、地域、職場などあらゆる場を通じて、人権をめぐる諸課題の啓発に努めてまいります。

○人事担当局長

セクシャル・マイノリティに関する県職員を対象とした研修についてお答えします。
議員お示しのセクシャル・マイノリティを始めとする人権問題にちきましては、職員一人ひとりが正しく理解し、人権の重要性を常に意識しながら、公務員としての職部を遂行していくことが必要不可欠であると認識しております。
議員お示しのセクシャル・マイノリティを始めとする人権問題につきましては、職員一人ひとりが正しく理解し、人権の重要性を常に意識しながら、公務員としての職務を遂行していくことが、必要不可欠であると認識しております。
こうしたことから、現在、新規採用職員研修や職級ごとに行う階層別研修のほか、部局単位、職場単位で実施している研修において、人権をテーマとして取り上げているところでございます。
人権については、女性や子ども、高齢者、障害者など様々な課題があり、社会情勢の変化とともに新たな問題も出てまいります。
セクシャル・マイノリティをめぐる人権問題についても、関係部局を連携しながら、研修所研修、職場研修などを通じて、職員の理解を深め、人権感覚の向上が図られるよう取り組んでまいりたいと存じます。

○教育長

学校における性同一障害への対応について、まず、お尋ねをいただきました。
児童生徒は成長過程の中で、さまざまな心の悩みや不安などを抱くものでありますので、各学校では、そうした悩みを相談しやすい体制づくりに努めているところであります。
そして相談の中で、性同一性障害と診断されているという申し出を受けたり、身体的・社会的な性と心理的な性の確認のずれを感じ、悩んでいるといった相談を受けたりする場合があります。
そのような相談を受けた場合には、まずは児童生徒の話をよく聴き、その奥にある悩みや不安をしっかりと受け止めるとともに、保護者の意向や専門機関の助言も十分踏まえながら、一人ひとりの心情に寄り添った対応が大切となります。
そこで、学校では、こうした児童生徒の心の負担や支障がなくなるよう、体育の授業での更衣や内科検診、修学旅行での入浴などで配慮したり、本人が自分で認めている性別で扱ったりするなど、個々の児童生徒のニーズに応じて、対応をしていると聞いております。
現在、文部科学省による性同一性障害についての学校の配慮事項等の全国調査が行われており、その結果は公表される予定であります。
その調査結果を踏まえながら、引続き、個々の状況に応じ、より適切な対応が図られるよう、努めてまいりたいと考えております。

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