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2016-06-21

LGBT支援について

Category > 県議会

LGBTへの支援対策についてお伺いをいたします。

 

ここ数年、国内でも「LGBT」のことが話題に上るようになってきました。

昨年3月には国会内で超党派による「LGBTへの差別をなくすための議員連盟」が発足いたしました。また、私ども民進党では昨年末「性的指向又は性自認を理由とする差別の解消等の推進に関する法律案」をまとめました。

その背景には、当事者や支援者の活動はもとより、近年の訪日外国人の増加による日本国内でのグローバルな意識の高まりや、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催などの影響も考えられると思います。

 

2011年、国連はLGBTを理由とした差別や暴力を禁止しました。

2014年、オリンピック憲章においても、すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、スポーツする機会を与えなければならない。さらに別の項では、オリンピック憲章の定める権利及び自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的。いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない。とオリンピック開催の根本原則が示されました。

平成27年2月、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会からIOCとIPCに提出、公表した競技大会の大会開催基本計画の中には、「基本コンセプト」の一つとして「多様性と調和」を掲げており、「人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治、障がいの有無など、これらの違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合う」としています。

2020年東京大会は、国際社会からこれまで以上に人権尊重の理念の実現が求められているということです。

 

ここで、少し用語についてご説明させていただきます。

性的指向とは、人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうのかを示す概念をいいます。具体的には、恋愛・性愛の対象が異性に向かう異性愛、同性に向かう同性愛、男女両方に向かう両性愛を指します。また、自分のからだの性と、自分のこころの性が一致しないため社会生活に支障がある性同一性障害など、性には多様性があり、そのような方々を、LGBT レズビアンのL、ゲイのG、バイセクシャル(両性愛者)B、トランスジェンダー(心と体が一致しない)Tの英語の頭文字を組み合わせた性的少数者の総称です。

 

私は、平成26年2月定例県議会で「セクシャル・マイノリティー」という言葉で、LGBTの人たちへの県としての認識、施策など質問させていただきました。

当時の県民生活部長からは「人権啓発の必要性を認識していること、地域や職場あらゆる場を通じて人権をめぐる諸課題の啓発に努めること」などのご答弁を頂きました。また相談窓口設置については、「性同一性障害、性的指向に関わる相談窓口」として、専門の相談窓口ではありませんが、お話を伺っています。と注釈を付けていただきながらも相談できる窓口が設置されました。

 

時代は大きく変わりつつあります。2015年のNHK調査によれば、LGBTは30人に一人とも、13人に一人ともいわれています。性のあり方は多様で、一人ひとりの存在、生活、人生そのものと深く結びついている。私たちはそういった理解をより広めていく必要があると思います。そして何よりも、解決すべき人権問題と捉えていく必要があります。

 

特に本県では2019年にラグビーワールドカップ開催、2026年のアジア大会開催の誘致活動など、多様な社会の実現を目指さなければならない現実がある。と私は思っています。

 

そこで順次質問をしてまいります。

まず、最初に、LGBTなどの性的少数者についての理解の促進に向けた県の取組みについてお伺いをいたします。

本県では、今年3月、「あいち男女共同参画プラン2020 すべての人が輝き、多様性に富んだ活力ある社会を目指して」を策定されました。

その中の、「性的少数者への理解促進」にこう記述されています。

最近では、LGBTなど性的少数者についての社会的認知が進みつつあり、こうした人々への理解がこれまで以上に求められています。男女共同参画や人権の観点から、性的少数者への理解が促進されるよう取組みを行っていきます。とあります。

 

東京都国立市では、庁内で実施したLGBT研修を実施した職員に「LGBTバッジ」を付けてもらい、相談しやすい体制を取り始めました。

香川県高松市では、市民団体が性別不問のトイレマークを公募し、LGBTの人でも安心して多目的トイレを利用できる環境づくりを行っていまし、ほかの自治体でも、多目的トイレを「誰でもトイレ」に変えるところも出てきました。

また、東京都渋谷区は昨年4月、同性カップルを結婚に相当する関係と認める証明書を発行したり、差別的行為をした事業所の公表などを盛り込んだ、条令も施行されました。その結果、賃貸住宅の入居や病院の面会などでの差別が解消されたと聞いております。

 

そこでお伺いします。

愛知県として、LGBTなどの性的少数者についての理解の促進に向けて、男女共同参画や人権の観点から、今後どのような取り組みをされていくお考えでしょうか。お伺いを致します。

 

第2点目に、教育現場におけるLGBTへの支援の取り組みについてお伺いを致します。

先月5月、地元の新聞に「LGBT86%暴言経験」の記事が掲載されておりました。この内容は国際人権非政府組織「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」が昨年の8月から12月までの間、愛知、岐阜、静岡、石川など14都府県で50人以上のLGBTの中・高校生を含む関係者約100人からの聞き取り調査をし、オンライン調査も含め458人のうち86%が「学校の先生や生徒がLGBTの人たちに暴言や否定的な言葉を言うのを聞いた」とありました。

調査の中の声には、「LGBTは身近にいるということを大人、特に学校の先生には分かってほしい」とか「先生の中にも、同性愛者に嫌悪感を現す人がいて、つらかった」や「いじめられていること、誰も助けてくれないことは[周知の事実]だった」などあり、残念ながら性的指向に基づく、いじめやいやがらせなどの、差別の現状が明らかになっています。

 

2016年4月文部科学省は「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細やかな対応の実施について」の教職員向けのパンフレットを作成しました。

性同一性障害に加え、性的指向「同性愛」「両性愛」も明記されました。

 

そこでお伺いいたします。

学校現場では、今回文部科学省から出されたパンフレットの活用を含め、LGBTの児童生徒への理解や対応をどのように進めているのでしょうか。今後の対応も含めてお伺いします。

 

次に、県立高校受験への配慮についてお伺いします。

高知県教育委員会は、性同一性障害の県立高校への受験の際の願書や受験票に本人の希望する性別や名前を記入する措置を認め、さらに本人が希望すれば別室での受験やトイレを別にする配慮も検討されることになりました。

性同一障害の受験への配慮についてお考えをお聞かせ下さい。

 

また、県立の大学における取組についてもお伺いします。

北九州市立大学では、「心の性」に沿った通称名使用を認める制度をはじめました。学籍簿や学生証、卒業証書も認められました。

県立の大学における現状、今後の対応について、お伺いいたします。

 

第3点目に 企業への理解についてお伺いをいたします。

性的指向持つ私の友人は、就職活動の際、大学のキャリアセンターの担当者から性的指向については黙っている方がいい。と言われましたが、「ありのままの自分をわかってほしい」という思いから就職に挑戦をいたしましたが、結局採用には至りませんでした。

本人はその後、体調が不安定な日々を送っておりますが、自分たちのことが認められる社会を願いさまざまな活動に参加をしています。

今日も傍聴に来てくれています。

 

大阪市にあるNPO法人「虹色ダイバーシティ」が昨年、国内で働いたことのある約2100人に行ったインターネット調査によれば、LGBの40%、トランスジェンダーの60%が「求職時に困難を感じた」と答えたとあります。

しかし、最近では、自治体での同性カップルの証明や人権問題として認識された社会の流れの中で、多様な人材の活躍で競争力を高めていこうと企業の考え方も変わってきました。

野村証券は2012年に社内規定の中の差別やハラスメント禁止項目に「性的指向」「性同一性」を追加しました。そしてLGBTへの差別禁止を啓発する研修を採用担当者にも行っています。このことは「取引先や顧客にも当事者がいる可能性はあり、社内だけの問題ではない」という考えからです。

日本IBMは、今年から同性婚にも結婚祝いや休暇制度の適用をはじめました。パナソニックも、この4月から、同様な制度としていますし、イオンやNTTグループも、管理職の研修を実施し、制度の拡充へと動き始めました。

このように、自分らしく働けるよう対応する企業が、確実に増えてきました。

さらに働く者・生活者の立場から政策実現に取り組んでいる、日本労働組合総連合会愛知県連合会は、職場の中での性的少数者の課題に対し、きめ細やかな対応を図るため、理解促進や相談体制整備の県への要望書もまとめられたようです。

また、今年9月17日から25日までの一週間、「名古屋・東海地区の企業等に対する意識啓発をすすめ、LGBTが暮らしやすい地域社会を目指す」NAGOYAレインボーウイークというイベントが「虹色どまんなか実行委員会」によって計画されています。

そのイベントの中で私が注目しているのは、「LGBTフレンドリー宣言企業」の普及イベントです。「フレンドリー宣言」とは、LGBTに対する不当な差別を行わず、企業活動を通じて暮らしやすい地域づくりに貢献することを表明する宣言です。LGBTへの配慮は、これからの企業にとって不可欠なテーマであると私は感じています。

 

そこで最後に、産業労働部にお伺いをいたします。

県として、企業の「LGBT」に対する取組状況について、どのように認識しておられるのか、お伺いします。

また、「LGBT」の人が、偏見や差別を受けることなく就職するためには、県として、どのように取り組んでいかれるおつもりか、お伺いし、私の質問を終わります。

 

 

平成28年6月定例県議会 一般質問(中村友美議員)答弁要旨

 

 

LGBT支援について

(1) LGBTなどの性的少数者についての理解の促進に向けて、男女共同参画や人権の観点から、今後どのような取組をされていくのかお伺いします。

(県民生活部長答弁要旨)

LGBTへの支援対策のうち、性的少数者への理解促進に向け、男女共同参画や人権の観点から、今後の県の取組についてお尋ねをいただきました。

議員ご指摘のとおり、国際的なスポーツ大会を開催する地域として、「すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、スポーツをする機会を与えられなければならない」というオリンピック憲章の精神を踏まえれば、LGBTなど性的少数者も含めた様々な人権に十分配慮していくことは重要な視点と考えているところでございます。

そうした中で、LGBTについては、まずは「正しく知っていただく」必要があると考え、平成26年改定の「人権教育・啓発に関する愛知県行動計画」及び、昨年度策定の「あいち男女共同参画プラン2020」で、性的少数者への理解促進等について記載をいたしました。

そのため、昨年度は、あいち人権講演会の中で、「知っておきたいLGBT」と題して、性的少数者に関する講演会を初めて開催したところであり、また、今年度、新たに、あいち男女共同参画財団において、LGBTをテーマに、多様な性を持つ人が多様に生きられる社会について考えるセミナーを開催いたします。

さらに、「市町村等人権啓発指導者研修会」においても、性的少数者をテーマのひとつとして取り上げ、直接住民と接する機会が多い市町村職員のLGBTに対する意識向上を図ることとしております。

今後とも、すべての人の人権が尊重され、個性と能力を発揮することで多様性に富んだ活力ある社会となることを目指して、性的少数者への理解促進に取り組んでまいります。

 

(質問要旨)

(2)教育現場におけるLGBTへの支援の取組について

ア  学校現場では、今回文部科学省から出されたパンフレットの活用を含め、LGBTの児童生徒への理解や対応をどのように進めているのでしょうか。今後の対応も含めてお伺いします。

(教育長答弁要旨)

まず、学校現場におけるLGBTの児童生徒への理解や対応について、お答えをいたします。

性同一性障害等のいわゆるLGBTの児童生徒は、自身についての悩みや将来の不安を抱える一方、それを周りに相談することができず、自分を否定的にとらえたり、集団から孤立することもあることから、学校においては、LGBTの児童生徒の個々の心情や状況に応じた支援を行うとともに、差別やいじめ、虐待の対象とならないよう周囲の理解を深めさせ、互いに尊重し合える人間関係を築かせることが大変重要であると認識いたしております。

教育委員会では、平成27年4月の性同一性障害のある児童生徒への対応に関する文部科学省通知に基づき、小・中学校、高等学校及び特別支援学校において、性同一性障害や、性的指向・性自認について配慮が必要な児童生徒に対し、名簿上は自認する性別として扱う、職員トイレや多目的トイレの利用を認める、修学旅行では一人部屋の使用を認める、など、一人一人に応じたきめ細かい支援を行うよう指導しているところでございます。

今後は、議員からお示しがありました本年4月の文部科学省作成パンフレットを各学校の校内研修等で活用するなど、LGBTの児童生徒への教職員の理解を深めていくとともに、各学校に対し、一人一人の児童生徒に配慮し、適切な支援を行うよう、引き続き指導をしてまいりたいと考えております。

 

(質問要旨)

イ 県立高校を受験する際の性同一性障害への配慮についてお考えをお聞かせください。

(教育長答弁要旨)

次に、県立高校を受験する際の性同一性障害への配慮についてでございます。

公立高等学校の入学者選抜におきましては、個々の事情に応じた配慮が必要な入学志願者に対し、本人・保護者の希望を踏まえて中学校長から高等学校長に提出される「受検上の配慮に関する申請書」に基づいて、具体的な配慮をしております。

性同一性障害の入学志願者につきましても、この「受検上の配慮に関する申請書」を提出してもらうことにより、入学願書に記入する氏名や性別を、本人が希望する通称や本人が認識している性別とすることを始め、トイレを一般の受験生とは別にすることや、個別に面接を行うこと、服装等を本人の希望に添ったものとすることなどを認めております。また、入試選抜用務に携わる教職員が、入学志願者本人の思いや事情を理解した上で対応することも大切でありますので、教職員全員が十分に共通理解をもって当たるよう指導しております。

今後とも、性同一性障害であることにより入学志願者が不利益を被ることがないよう、十分に配慮してまいります。

 

(質問要旨)

ウ 県立の大学における現状、今後の対応についてお伺いします。

(県民生活部長答弁要旨)

次に、教育現場におけるLGBTへの支援の取組のうち、県立の大学における取組についてお答えします。

愛知県立大学及び愛知県立芸術大学においては、大学生活を送る上での様々な悩みについて、問題解決を進める場として、学生相談室を設置しております。

学業、進路、健康など、学生の悩みに応じて、保健師、臨床心理士などにより、専門的な相談にも対応できる体制としているところでございます。

LGBTに関して、現時点では学生からの相談はないと聞いておりますが、仮に、大学にそうした相談があった場合には、実情をよくお聞きした上で、相談者の意思を尊重し、「心の性」の問題にも十分配慮するなどして、大学において必要な対応を行うこととしております。

県としても、LGBTに関する情報提供や助言を行うなど、大学の取組を支援してまいります。

 

(質問要旨)

(3)企業への理解について

ア 県として、企業の「LGBT」に対する取組状況について、どのように認識しておられるのか、お伺いします。

(労政局長答弁要旨)

最初に、性同一性障害等のいわゆるLGBTへの企業の取組に関する、県の認識についてのお尋ねであります。

グローバル社会が進展する中、LGBTへの配慮や支援などの社会的関心が広がりつつあり、また、企業においても、様々な国籍や価値観を持つ社員同士の円滑な協働と多様性の尊重が、国際競争力を高めていくために、今後、ますます重要視されてくるものと思われます。

こうした中、企業のLGBTに対する取組状況についてですが、民間企業における2015年の調査結果によりますと、全国の約1,300社からの回答のうち、権利の尊重や差別の禁止などの基本方針を定めている企業は173社、取組を行っている企業は146社という状況になっており、いずれも前年、前々年を上回る結果となっていることから、ここ数年で企業の認識は高まってきているものと認識しております。

 

(質問要旨)

イ 「LGBT」の人が、偏見や差別を受けることなく就職するためには、県として、どのように取り組んでいかれるおつもりか、お伺いします。

(労政局長答弁要旨)

次に、偏見や差別を受けることなく就職するための、県の取組についてであります。

就職は、生活の安定ばかりでなく、自己実現や社会参加など、豊かで人間らしい生活を営むうえで、極めて重要な意義を持っております。

また、雇用する側においては、公正な採用選考や、多様な人材が持てる力を最大限に発揮できる職場環境づくりが求められており、こうしたことが、企業の社会的信頼へとつながるものと考えております。

県といたしましては、公正な採用選考の確立と相談窓口を紹介した冊子「差別のない採用選考」を作成しているところですが、この中に、性的指向、性同一性障害などにより、募集・採用又は採用後の労務管理において差別的取扱いを行わないことを盛り込むこととし、今後、県内企業を始めハローワーク、県民事務所など広く関係各所へ配布するとともに、ホームページ等で全県的に周知を図ってまいります。

また、LGBTが原因で、就職に際して心の不安を抱え、差別で悩んでいる人に対しては、愛知労働局と共同で運営する「ヤング・ジョブ・あいち」での心理相談や、名古屋駅前の「ウインクあいち」にあります労働相談コーナーを始め県内8か所に設置している労働相談窓口において、相談に応じてまいります。

 

 
(さらに…)

2016-06-21

食品ロスとフードバンクについて質問

Category > 県議会

最初に食品ロスとフードバンクについて、お伺いを致します

今年1月、日本の多くの食品廃棄を取り扱っていた、愛知県稲沢市ダイコーが、冷凍カツやみそなどの一部を食品卸売業者「みのりフーズ」に横流しをされて「産業廃棄物」から「食品」へと復活し流通に回されたいたことが、大きなニュースとして、私たちの目に飛び込んできました。
「ダイコー」の代表は「食べてみたらおいしかったので、もったいないと思った」という発言をしていました。
報道によれば、ダイコーの代表も、みのりフーズの実質経営者も、戦前生まれであり、横流しのきっかけとして、東日本大震災の風評被害で売れ残った、東北じゃこを「まだ食べられ、売れるのに、メーカーや県への報告通り、たい肥化するのは「もったいない」」と取引が拡大されたとありました。
その違法性が責められるのは当然のことではありますが「もったいない」という思いは、戦後の食糧難を生きてきた人々、あるいは家計を預かる主婦にとっても、誰もが、感じている思いでも、あるかと思います。

そこで、まず、県として ダイコーの問題について、お伺いをいたします。

いくら「もったいない」といっても、今回愛知県でおきたこの事件は、廃棄されるはずの食品を食用に回す、不正な横流しは許されるものではありません。
再発防止に向けて環境省は、行政の検査・監視を強化するとともに、廃棄物処理業者には、積極的な情報公開、優良事業者の育成・拡大を図るとし、食品の排出事業者に対しては、廃棄食品をそのまま食品として販売することが困難となるような措置を求め、不正転売防止ガイドラインの作成など対策強化を進める方針と聞いております。

そこで県として、産業廃棄物処理業者による不適正処理事件を踏まえた、思いと再発防止に向けた取り組みについて、ご所見をお伺い致します。
今回の事件は、この国が抱える食品流通の問題もあらわにしました。食品業界に存在する「3分の1ルール」です。「3分の1ルール」とは、小売店への納品期限は製造日から賞味期限までの3分の1、店頭での販売期限は次の3分の1、残り3分の1を切った食品は廃棄か返品するという「業界ルール」です。この「ルール」は、食品ロスをおのずから生むシステムが存在していることにもなります。
また、食品製造過程での印刷ミス、流通過程での汚損や破損などの規格外品、多めの在庫などからも大量の食品ロスが発生しています。
食品ロスは、平成25年の農林水産省の資料によれば、年間で約632万トン発生しており、 そのうち、半分の約330万トンが食品関連事業者から発生しています。
そのため、食品業界においてスーパーやコンビニにおける飲料やお菓子の納品期限の見直しや、食品の製造過程における賞味期限の延長など、様々な食品ロス削減の取組も、順次進められてもいます。
また、そのような中で、最近では、食品ロス削減の有効的な取り組みのひとつとして、フードバンク活動が注目されています。
フードバンクとは「食糧銀行」を意味する社会福祉活動です。先ほど紹介をした、印字ミスや賞味期限が近いなどの理由で不要になったレトルト食品や米、缶詰、お菓子など食べられるのにも関わらず、捨てられる運命の食品を企業、あるいは個人から無償で提供頂き、生活困窮者を支援している団体や、各種福祉施設などへ無償で配布する活動です。
このフードバンク活動については、昨年の6月議会で、私たちの会派の高橋正子議員からも質問があり、県として、福祉の推進に大いに寄与していること、農林水産部からは食品産業における環境への配慮の取り組みとして評価をされ、フードバンク活動の普及啓発を進める。などの答弁があったことは、フードバンク活動に対し県当局としても、理解を示していただいているものと受け止めてさせて頂いております。
さて、フードバンクは、1967年アメリカで事業が始まり、全米で年間3700万人がこの食糧支援を受けています。日本でも、2002年ごろから活動が始まり、現在、民間を中心に40以上の団体があり、全国で活動を展開しています。
当初は、まだ食べられる食品を有効に使う「もったいない」に主な焦点が当てられていましたが、昨年平成27年4月生活困窮者自立支援法が施行されたことにより大きく変わり、生活困窮者への食糧支援団体として個人へ食品を届ける活動に焦点があたるようになってきました。
さらに、今回の熊本地震においては、鹿児島県のフードバンクが真っ先に熊本県庁に出向き、被災者の食糧支援に動くなど、災害の面からも有効性が現れています。
愛知県でも、平成20年に名古屋市の有志が集まり「セカンドハーベスト名古屋」が立ち上がり、平成27年に認定NPO法人として名古屋市から認可を受け、東海地方の食の「セーフティーネット」を構築することをミッションに活動が続けられています。
私は、先日、名古屋市北区にある「セカンドハーベスト名古屋」に出かけ、作業の様子や理事長のお話を伺ってまいりました。
「セカンドハーベスト名古屋」は平成25年から生活困窮者へ個別食品支援をおこない、1500円の手数料のみで一人約3週間の食糧支援が展開されています。
昨年27年度は、100の企業や団体、あるいは個人から集まった食品は502トンにものぼり、この数は、食品の小売り価格に換算すると3億円に相当する額となっているとのことです。
また、個別食品の支援は「生活困窮者自立支援法」の自立支援窓口設置とともに倍増し、平成27年4月から平成28年2月までの、総件数は平成26年の年間支援件数の224件の10倍以上である2.273件にも上りました。
その事例を1つ,2つ 挙げさせて頂きます。
事例の1 体調を崩し退職、回復が長引き、生活困窮になった人が、食糧支援を受け、気力体力も改善され、警備会社へ就職することができました。
事例その2 4人家族で、父親が無職、住宅ローンが払えず、生活が苦しくなってきた家庭が、食糧支援により、まず子どもの食を確保することが出来、精神的に安心し、今後の家族の計画が立てられるようになった。
また、食糧支援を通じて相談員との信頼関係の構築もでき、支援業務がスムーズに進み、自立に至る姿が見えるようにもなってきました。
また、利用者からは「食糧支援は、心の支援。生きる希望を頂きました」「ありがとうございます。これで安心して就職活動に向かえます」「助かりました」など感謝の声は止まりません。
食べていくことは私たち人間の大切な行為です。食べられるのに捨てられていく食品を提供して頂き、有効に活用していくサイクルを行政もしっかりと支援していく時期にきていると私は強く思い、順次質問をしてまいります。

まず、最初に県として生活困窮者自立支援における「フードバンク」の有効性についての認識を、お伺いをいたします。

第2点目に、「フードバンク」と愛知県行政との連携についてお伺いをいたします。
平成26年7月「セカンドハーベスト名古屋」は名古屋市社会福祉協議会と協定を締結し、生活困窮者自立支援法によるモデル事業として食糧支援を行ってきました。相談員や民生委員への周知の徹底など課題はありながらも、自立への成果は上がっています。
平成27年4月、生活困窮者自立支援法の成立と同時に岐阜県内の社会福祉協議会とのまとまった協定が締結されました。続いて7月には三重県内の社会福祉協議会とも協定締結が行われた結果、多くの市町村社協と提携することができ、2千件を上回る食糧支援件数となっています。
また、愛知県小牧市では、市と市の社会福祉協議会が、セカンドハーベスト名古屋と昨年12月、協定を締結し、高齢者が集まるサロンへのお菓子などの提供を開始しました。
サロン側からみれば、お菓子代が浮き、社協からの助成金をほかの活動にも使える。と喜んでおり、参加者にとっても「食品ロスについての意識が高まり、
何よりも食べ物を大切にいただく気持ちが強くなった」と、その後サロンの数は増え続けていると聞いています。

高齢者の居場所づくりにも役立ちたい、あるいは食べるものがなく困っている生活困窮者を一人でも救いたいと願って活動している団体があることを知っていただくことが、安心や自立の一歩にも繋がります。愛知県内への「フードバンク」の存在周知、特に生活困窮者自立支援法による市町村に設けられた相談窓口での担当者、民生委員などへの周知も必要と考えます。
農林水産省ではフードバンクについてのホームページを立ち上げ、食品ロスとともにフードバンクの備蓄倉庫への補助なども行い、普及・支援を行っています。厚生労働省も生活困窮者自立支援法の制度にのせて活動を支援していく考えも示しています。
また福岡県では、生活困窮者支援のフードバンクの取組みが、食品ロス削減にも効果があるとの観点から、今年度からフードバンク活動を普及のための食品提供企業の実態調査等を実施するようです。

そこでお伺いをいたします。
愛知県におけるフードバンクの支援の輪を広げるためには、県としてどのように連携し、支援していくおつもりでしょうか。ご所見をお伺い致します。

 

 

平成28年6月定例県議会 一般質問(中村友美議員)答弁要旨

(質問要旨)
1 食品ロスとフードバンク事業について
(1)県として、産業廃棄物処理業者による不適正処理事件を踏まえた思いと再発防止に向けた取り組みについて所見を伺う。
(環境部長答弁要旨)
食品ロスとフードバンク事業についてのお尋ねのうち、まず、産業廃棄物処理業者による不適正処理事件を踏まえた思いと再発防止に向けた取り組みについてでございます。
本県では、廃棄物処理法に基づき、日頃から、産業廃棄物処理業者に対する立入検査や、排出事業者に対するセミナー等において、法令遵守を指導してきたところでございます。
しかしながら、今回、食品廃棄物の処理を受託したダイコー株式会社が、廃棄物処理法に違反して、適正な処理を行わずに不正転売するという、廃棄物処理への信頼だけでなく、食の安全・安心をも揺るがす事件を起こしたことは、大変残念に思うとともに、その原因や問題点について、しっかりと点検していく必要があると感じたところでございます。
ダイコーによる不適正な処理は、マニフェストの虚偽や、立入検査時に偽りの説明をするなど、悪意を持って行われたものであり、通常の立入検査や指導では見抜くことが難しい面もございますが、県といたしましては、今後、このような事件が二度と起こらないよう、関係部局をはじめ市町村や業界団体等と連携を図りながら、 産業廃棄物処理業者に対し改めて法令遵守の徹底を指導してまいります。また、排出事業者に対しては廃棄物の処理過程を確認するよう徹底してまいります。
さらに、立入検査方法やチェック項目の見直し、担当職員への研修等による監視・指導体制の強化を行うことにより、再発防止に向け、しっかりと取り組んでまいります。

(質問要旨)
(2) 県として生活困窮者自立支援における「フードバンク」の有効性についての認識を伺う。
(健康福祉部長答弁要旨)
生活困窮者自立支援における「フードバンク」の有効性についてお答えいたします。
フードバンクは、生活の基本となる食料が、経済的な理由により十分に得られていない生活困窮者にとりまして、大きな助けになりますし、また、生活に困っている人を支援する団体にとりましても、フードバンクから無償で食料を調達できるという点で有効な取組であると認識をいたしております。

(質問要旨)
(3) 愛知県におけるフードバンクの支援の輪を広げるためには、県としてどのように連携し、支援していくのか、ご所見を伺う。
(健康福祉部長答弁要旨)
次に、県と「フードバンク」との連携、支援についてでございます。
昨年4月に始まりました生活困窮者自立支援事業は、福祉事務所設置自治体である各市と県で実施をいたしております。
町村を所管する本県では、16町村のうち5町でフードバンクから食料の提供を受け、生活困窮者の支援を行っているところであります。
各市におきましては、平成28年度では、県内29市でフードバンクを活用した食料支援を実施しており、これは、平成27年度の19市から10市増えております。
これにより、県内54市町村のうち約6割にあたる34の市町でフードバンクが活用されております。
県としましては、食品ロスの解消と生活困窮者支援の両立を目指すフードバンクの取組をさらに充実させていくため、フードバンクの運営が安定するよう、国の生活困窮者自立支援制度の枠組みの中で対応可能な支援の方策を検討するなどいたしまして、市町村、フードバンク、生活困窮者支援団体などと連携・協力して、この好循環のしくみが継続、発展できるよう取り組んでまいりたいと考えております。

 

中村友美の『県議会レポート』

名古屋市緑区『地域情報』

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